旅トラベルjp  ~略して“旅寅”~

寅さんの様にふらっと旅した、日本の観光地名所「いとをかし処」をマニアックに紹介します。あと、飲みネタなども。

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幻?の七重塔・九重塔・十三重塔

幻?の七重塔・九重塔・十三重塔

日本仏塔高比較図  

お寺巡りをする際など、興味深いものとして仏閣建築物である、

三重塔・五重塔を見ることが楽しみの一つにあるでしょう。

ここでいう「塔」とは仏塔(ぶっとう)であり、

インドの仏教建築物をさす「ストゥーパ」が起源で

日本において「卒塔婆(そとば)」と当て字がされ、「塔婆」や「塔」と略されています。

塔はお釈迦様の遺骨を祀るところとされており、古代インドのストゥーパは半球形の

ものでありましたが、この形式が中国に伝えられると、層塔化するようになり、

日本に伝わりこの層塔の形が受け継がれ、

日本独自の「塔」が作られていったとされています。

今回はそんな「仏塔」にまつわるいとをかし事柄について見て行きましょう。


 ■日本最古の三重塔 ・・・ 法起寺(奈良県) 奈良時代706年創建

 ■日本最大の三重塔 ・・・ 薬師寺 東塔(奈良県) 34m

             houkiji               yakusiji 
                     法起寺                 薬師寺 東塔


 ●日本最古の五重塔 ・・・ 法隆寺(奈良県) 奈良時代7世紀末~8世紀初頭

 ●日本最大の五重塔 ・・・ 東寺〔教王護国時〕(京都府) 54.8m

 ●日本最小級の五重塔 ・・・ 室生寺(奈良県) 16.1m

  houryuuji.jpg    touji.jpg       murouji.jpg
                 法隆寺             東寺              室生寺


 

  ▲日本三名塔 ・・・ 醍醐寺(京都府)  法隆寺(奈良県)  瑠璃光寺(山口県) 

       daigoji.jpg       rurikouji
            醍醐寺                 瑠璃光寺


 日本には三重塔・五重塔が多く現存していますが、その先の七重塔はないのかというと

現存はしていませんが、その昔、七重塔・九重塔は存在していたようです。

(奇数の数で、偶数がないのはなぜだろう?中国の陰陽思想の影響で奇数が“吉”と

されているせいでしょうか。) 先ずは七重塔から。


東大寺 七重塔 (奈良県)

奈良の大仏で有名な「東大寺」の大仏殿の東西に、二基の七重塔があったということです。

なんと高さは約100m!

日本最高塔は東寺の五重塔の54.8mですから、およそ倍のスケールです。

大仏殿自体、世界最大の木造建築物であるからに、それに見合う塔は100mと

なったのでしょう。それも2基。

752年(奈良時代)に完成(大仏完成時)し、何度か焼失・修理など行われましたが、

最終焼失後、室町時代に再建を断念して以降、再建されませんでした。

(ちなみに現在の大仏殿は江戸時代の1709年に再建されたものです。)

しかしながら昭和時代になって、再建されたのです。

それは1970年に行われた「大阪万国博覧会」において、パビリオンという形で。

パビリオンですから万博終了後、解体しなければいけないので

エレベーター付展望台目的の鉄骨造りの張りぼて的構造でした。

(建設に携わった方すみません。)

そのとき造った相輪(屋根上にある金属製のアンテナみたいなもの)が

東大寺に寄贈されています。

東大寺の七重塔については大仏殿の中に復元模型として展示がされています。

  banpaku.jpg   toudaijimokei.jpg
   大阪万博パビリオン                   大仏殿 展示模型

  

相国寺 七重塔 (京都府)  ~史上最高高109メートル~ 

真打ち登場の高さ109m

東大寺七重塔を凌いでいます。京都府にある「相国寺」において

1399年(室町時代)に足利義満により建立したといわれています。

京都御所のすぐ隣りに、御所を見下ろす形で姿を現し、

有名な「洛中洛外図屏風」の構図はこの相国寺七重塔の上から

俯瞰したものだと言われています。

soukokuji.jpg   rakutyuurakuzu

何といってもその権力を誇示するかのように、御所の横に巨塔を建てたことは、

室町時代における足利義満の力がいかにあったかが伺われます。

1470年に雷で焼失以来、再建されることはなく、かろうじて

「塔之段町」という地名が残っていることで、あったであろう記憶を残しているそうです。


法勝寺 九重塔 (京都府)  ~特異な八角構造~

法勝寺(ほっしょうじ)は、白河天皇により建立され、1083年(平安時代後期)に

高さ81mの八角形状の九重塔が完成しましたが、何度かの雷に遇い修理再建を行った末、

1342年に火事で焼失してしまったそうです。

その後再建を図りつつも廃寺となってしまいました。

現在は京都市動物園にこの寺の痕跡を見ることができます。

  housyouji.jpg    hossyouji.jpg

 


 番外 談山神社 十三重塔 (奈良県)

 tanzanjinja   tanzan.jpg

九重塔の上をいくのが、談山神社にある十三重塔。

神社に塔?と思ったら、元々は多武峯寺(とうのみねでら)というお寺だったそうです。

ここは大化の改新で有名な藤原鎌足を祀っているところで、

父である藤原鎌足の追福のために、長男・定慧と次男・不比等に よって

西暦678年に建立され、現在の塔は、1532年の再建で、木造の十三重塔としては、

世界唯一のものだそうです。

高さは17mで、ここで他に紹介した塔とは役割が違い、

供養塔としての意味が強いようです。

屋根は伝統的な檜皮葺きで、 2007年9月に「平成の大修理」が行われ、

葺き替えなどがされ、きれいになりました。

規模が小さくモニュメント的存在なので、ここでは番外としておきます。

 

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